

米国ソーク生物学研究所教授
Srcチロシンキナーゼの発見と細胞増殖、癌化のメカニズムの解明
トニー・ハンター博士は1980年にSrcチロシンキナーゼを発見し、タンパク質のチロシンリン酸化が癌の発生に関与していることを世界で初めて証明した。この発見は多くの科学者の興味を引きつけ、それ以後多くのタンパク質チロシンリン酸化酵素、脱リン酸化酵素の発見につながった。さらに、博士はタンパク質チロシンのリン酸化による修飾が細胞内シグナル伝達、細胞の増殖に重要であることをあきらかにし、細胞増殖における役割とその異常による癌化のメカニズムに重点をおいた研究を精力的に行ってきた。今回の選考では細胞内情報伝達機構の研究の礎を築いた点が非常に高く評価された。
1965 |
University of Cambridge, England, B.A. (First Class Honours) |
1966 |
University of Cambridge, M.A. |
1969 |
University of Cambridge, Ph.D. |
1968-1971 |
Research Fellow, Christ's College, University of Cambridge |
1971-1973 |
Research Associate, The Salk Institute, La Jolla |
1973-1975 |
Research Fellow, Christ's College, University of Cambridge |
1975-1978 |
Assistant Professor, The Salk Institute |
1978-1982 |
Associate Professor, The Salk Institute |
1979-1983 |
Adjunct Associate Professor, University of California, San Diego |
1983- |
Adjunct Professor, University of California, San Diego |
1982- |
Professor, The Salk Institute |

京都大学大学院生命科学研究科教授
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター同センター長
カドヘリンの発見と細胞間接着機構の解明
竹市雅俊博士は、細胞間接着機構が全く不明であった時代に、卓越した洞察力から2種類の細胞間接着機構 (カルシウム依存性、カルシウム非依存性)を見い出し、その分子基盤としてカルシム依存性細胞間接着因子・カドヘリン分子群の同定を世界に先駆けて行った。さらにカドヘリンには多種類のタイプが存在し、同じカドヘリンを持つ細胞同士が選択的に接着することを明らかにし、従来謎であった細胞の選択的接着機構に分子的基盤を与え、多細胞体制維持機構の解明に大きく貢献した。博士によって切り開かれたカドヘリン分子群の研究は、細胞の増殖・分化、癌の発生と転移、自己免疫疾患、神経回路網形成など多岐にわたる生命科学の研究領域に大きなインパクトを与えている。
1966年 |
名古屋大学理学部生物学科卒業 |
1968年 |
名古屋大学大学院理学研究科修士課程修了 |
1969年 |
名古屋大学大学院理学研究科博士課程退学 |
1970年 |
京都大学理学部生物物理学科助手 |
1978年 |
京都大学理学部生物物理学科助教授 |
1986年 |
京都大学理学部生物物理学科教授 |
1999年 |
京都大学大学院生命科学研究科教授 |
1992年 |
岡崎国立研究機構基礎生物学研究所行動制御部門客員教授 |
1993年 |
京都大学理学部付属分子発生生物学研究センターセンター長(併任) |
2000年 |
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターセンター長(兼任) |