慶應義塾医学振興基金パンフレット
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KEIO UNIVERSITYMEDICAL SCIENCE FUND2021年3月慶應義塾長長谷山 彰 慶應義塾医学振興基金は、本学医学部の卒業生である故・坂口光洋氏が浄財を寄附され、医学・生命科学の創造的発展への貢献と、国際的な人材の育成と交流を通じて、人類全体の福祉の向上をはかることを目的として創設されました。 坂口氏の医学に捧げる熱い想いを託された慶應義塾は、平成7(1995)年に慶應義塾医学振興基金を設け「慶應医学賞の授与」「医学国際交流事業」「医学研究奨励事業」「医学研究助成事業」および「坂口光洋記念講座」等の事業を通じて、医学研究の奨励と創造的発展に貢献するとともに、世界の医学の進歩に寄与するべく活動しています。これらの事業のうち、なかでも医学賞は医学・生命科学の領域における国際賞として国外・国内を問わず顕著かつ創造的な業績を挙げた研究者に対して表彰を行っており、国内の大学において他に類をみない顕彰制度となっています。 慶應義塾の創設者福澤諭吉は、若き日に蘭方医緒方洪庵の適塾で学び、大坂で流行したコレラの治療に努める恩師の影響もあって、医学教育に早くから関心を寄せていました。明治25(1892)年には、ドイツから帰国した北里柴三郎のために研究所の設立と経営を全面的に援助しています。北里は伝染病予防・細菌学に大きな業績を挙げるとともに、福澤の遺志を継いで慶應義塾の医学部創設にも心血を注ぎ多くの優れた医師・研究者を輩出してきました。 このような背景を持つ慶應義塾において、慶應義塾医学振興基金の事業を通じて国内外の多くの研究者が相互の交流を深め、医学・生命科学研究の命脈をさらに深く、広く耕し、人類全体の福祉の向上に貢献していくことを、また慶應医学賞が世界的な医学賞として着実にその根を拡げていくことを期待しています。ご関係の皆様方には、日頃のご支援、ご協力に深く感謝申し上げますとともに、引き続き温かいご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。ご挨拶1

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